dúror

品詞
名詞
意味
下手
発音
[ˈduror]
読み
ズーロル
分野
時間・空間・方向

意味

  1. 下手・南

    低いほうの土地。南の縁と、その先の方角。

    dúlan faronárai du dúror.

    読み:ドゥーラン ファロナーライ ドゥ ドゥーロル。

    dúl-anfaronár-aidudúror.
    下る-<彼らが>運び人-<〜たちが>下手下手・南<対格>

    「運び人たちは南の縁へと下りていく。」

    dúror は重性の子音語幹で、主格と対格が同じ形になる。du+対格で「下手へ」。高原では南は低い土地なので、崖道を下る動きと南へ向かう動きが同じ言い方になる。

    tóro duléumo húmel es dúroros.

    読み:トーロ ドゥレウモ フーメル エス ドゥーロロス。

    tór-oduléumohúmelesdúror-os.
    来る-<(重いものが)>下の風<主格>湿ったから下手・南-<属格>

    「南から湿った下の風が這い上がってくる。」

    霧期の前ぶれを言う文。duléumo は重性o語幹なので、動詞は重性の -o をとり、形容詞 húmel も重性・主格の形(語尾なし)になる。下から来る風は病を運ぶ重いものとされる。

    klámbau ánor si dúror lisáran.

    読み:クランバウ アーノル シ ドゥーロル リサーラン。

    klámb-auánorsidúrorlisár-an
    板挟みにする-<双数>上手と下手書記-<対格>

    「上手と下手が書記を板挟みにする。」

    比喩的な用い方。単数名詞 ánor と dúror を si で主語にすると、動詞は双数 -au。人を指す lisár は軽性なので、対格は -an。

  2. 下座

    家や宮廷で、南側の低い座。

    dúlim du dúror.

    読み:ドゥーリン ドゥ ドゥーロル。

    dúl-imdudúror.
    下る-<私が>下手下座<対格>

    「私は下座へ下がります。」

    目上の人の前で、自分から下座に移るときの言い方。du+対格で「下手へ」を表す。dúror は重性なので、主格と対格が同じ形になる。炉の南側の低い座が下座。

    mé duliþésa ólmaran du dúror.

    読み:メー ドゥリセーサ オルマラン ドゥ ドゥーロル。

    médul-iþ-és-aólmar-andudúror.
    <禁止・願いの打ち消し>下る-<〜させる>-<〜すべし>-<(軽いものが)>年長者-<対格>下手下座<対格>

    「年長者を下座へ下げてはならない。」

    作法の書に見られる当為法の文。当為法は mé で否定する。主語を言わないので一般の人が主語になり、軽性の -a をとる。強勢は -és- に移る。

解説

下手(しもて)、南の方、低いほうを指す名詞。南の縁の方角や、その先の下の国の方角を言う。家の中では、炉の南側の下座を指す。ánor と違って重性なのは、下へ行くものの側に属するからである。暦の「下の十日」は ombrén dúroros と言う。日本語話者には du の音が「ズ」と聞こえる。

文法

重性・子音語幹(③型)。主格と対格が同じ形。属格 dúroros、与格 dúroroi。

語源

前置詞 du に、ánor と同じ古い方向名詞の語尾 *-or がついたもの。母音のあいだに r が入った。

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