小説
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薪
炉の火を焚くために切り揃えられた木。乾かしやすく割って炉の奥に積むもの。
houmnílim fálno
読み:ホウンニーリン ファルノ
| houmníl-im | fálno |
| 炉に与える-<私が> | 薪<対格> |
「炉に薪をくべる。」
家庭の炉辺での日常句。houmníl- は「炉に(薪を)与える」の意。fálno は重性o語幹で、対格単数は主格と同形のまま無標となる。
éso fálno káil
読み:エーソ ファルノ カイル
| és-o | fálno | káil |
| いる-<(重いものが)> | 薪<主格> | 乾いた |
「薪は乾いている。」
冬支度の実用的な句。述語形容文で、重性主語 fálno に繋辞 éso が対応する。形容詞 káil は単数主格で無標識。
bréun fálno, ende.
読み:ブレウン ファルノ、エンデ。
| bréun | fálno, | ende |
| 積む<命令法><あなたが> | 薪<対格> | どうぞ |
「薪を積んでくれ。」
くだけた依頼文。bréun- は命令法2単では語幹そのままの bréun を取る。縁の市などでは ende を後に添えて軽く頼む。fálno は重量名詞の単数で、主格と目的語が同形。
krasíþim fálno.
読み:クラシーシン ファルノ。
| kras-íþ-im | fálno |
| 割る-<〜させる>-<私が> | 薪<対格> |
「私は薪を割る。」
日常の薪割りの文。1人称単数の語尾 im が主語を示し、主語の代名詞は省かれる。対象は叩けば筋に沿って開く薪。
na ésa fénla sléimen fálno.
読み:ナ エーサ フェンラ スレーメン ファルノ。
| na | és-a | fénla | sléim-en | fálno |
| <〜ない> | いる-<(軽いものが)> | 切り枝<主格> | 切る-<〜した・〜された> | 薪<主格> |
「切り枝は薪ではない。」
教訓的な定義文。na ésa A B で「A は B ではない」。存在・繋辞の動詞は述語名詞 fálno ではなく、主語 fénla(軽性・単数)に一致して 3 人称単数・軽性の -a をとる。名詞 fénla と分詞 sléimen は軽性・単数・主格の形、述語名詞 fálno は重性・単数・主格のまま。
炉の火を焚くために用意した木の燃料。構造材として使われる「柱(lóna)」や「硬木(gandér)」とは明確に区別され、炉辺の日常会話や冬支度の場で用いられる。伐採から炉へ運ぶまでの段階で呼称は変わらないが、燃え尽きた後は「灰(eelþó)」に置き換わる。家庭や集落の燃料管理を指す実用的な語である。
重性・o語幹
固有の語根。炉の熱や乾燥する過程の音象徴に由来すると推測される。
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