eelþó

品詞
名詞
意味
灰
発音
[eelˈθo]
読み
エールソー
分野
生活・道具・衣食住

意味

  1. 灰

    燃え尽きた後の灰。

    salésa ólmar eelþó aurándoi.

    読み:サレーサ オルマル エールソー アウランドイ。

    sal-és-aólmareelþóauránd-oi.
    ならす-<〜すべし>-<(軽いものが)>年長者<主格>灰<対格>社-<与格>

    「「社では年長者が灰を平らにすべきである。」」

    作法や碑文向けの当為法。語根 sál- に -és- -a が付き、語根の強勢が接尾辞へ移って salésa となる。主語 ólmar は人を指す軽性。場所 aurándoi は前置詞を伴わない裸与格。

    tréla unlóur ólmar eelþó.

    読み:トレーラ ウンロール オルマル エールソー。

    trél-aunlóurólmareelþó.
    混ぜる-<(軽いものが)>まだ年長者<主格>灰<対格>

    「年長者はまだ灰をかき立てている。」

    炉ばたの儀礼でも行われる動作。unlóur「まだ」は動詞の直後、主語の前に置く。灰 eelþó は重性o語幹で、単数の対格が主格と同形である。

    kekéla ólmar eelþó klér.

    読み:ケケーラ オルマル エールソー クレール。

    kekél-aólmareelþóklér.
    こねる-<(軽いものが)>年長者<主格>灰<対格>冷たい

    「年長者が冷えた灰をかき回す。」

    炉場の日常。主語 ólmar は軽性単数なので動詞は kekéla。灰 eelþó は重性o語幹の単数で、対格は主格と同形。形容詞 klér は重性単数では無標で、名詞の後ろに置かれる。

    eelþéra endríña eelþó.

    読み:エールセーラ エンドリーニャ エールソー。

    eelþér-aendríñaeelþó
    炉の灰を軽く掻き回す-<(軽いものが)>子ども<主格>灰<対格><単数><重性>

    「子どもが炉の灰を軽く掻き回している。」

    炉ばたの光景。本来義の「炉の灰を軽く掻き回す」で、灰 eelþó を目的語として明示する。主語 endríña は軽性で、主格は語を切らない。動詞は軽性の -a を受ける。

    sláuro unlóur eelþó.

    読み:スラウロ ウンロール エールソー。

    sláur-ounlóureelþó
    残る-<(重いものが)>まだ灰<主格>

    「灰がまだ残っている。」

    日常の観察文。灰が自然に留まっていることを表す非意志の自動詞。誰かが意図的に残したという含みはない。「まだ」は動詞の直後に置かれる。

    sórel, þréulo eelþó múlin.

    読み:ソーレル、スレウロ エールソー ムーリン。

    sórel,þréul-oeelþómúl-in.
    今日,着く-<(重いものが)>灰<主格>厚い-CVB.

    「今日は灰が厚く着いている。」

    日常の観察文。今日sórel。完了を表す語尾 s は立てず、未完了の直説法で、現在に至る結果の状態を述べる。灰は重性なので動詞は重性の3人称単数語尾-oをとる。

    houmsíla endríña eelþó hóumos

    読み:ホウンシーラ エンドリーニャ エールソー ホーモス

    houmsíl-aendríñaeelþóhóum-os
    炉の灰を払う-<(軽いものが)>子<主格>灰<対格>炉-<属格>

    「子どもが炉の灰を払う。」

    字義の「炉の灰を払う」の用例。eelþó は重性 o 語幹と考えられ、単数の対格は無標で主格と同形。hóumos は hóum の属格で「炉の」。日常の炉の手入れを示す文。

    houmsíl eelþó hóumos

    読み:ホウンシール エールソー ホーモス

    houmsíleelþóhóum-os
    炉の灰を払う<命令法><あなたが>灰<対格>炉-<属格>

    「炉の灰を払え。」

    命令法 2 人称単数の語幹形 houmsíl を用いた、くだけた指示。家庭や弟子への日常的な声かけ。重性 o 語幹 eelþó は対格が無標のまま。

  2. 灰汁

    灰を溶かした水。洗い物に使う。

    kráil eelþó só!

    読み:クライル エールソー ソー!

    kráileelþósó!
    手に持つ<命令法><あなたが>灰汁<対格>この<重性>

    「この灰汁を持て。」

    家事の場での命令文。命令法2単は語幹のみ。重性o語幹の単数対格は主格と同形で、目的語は語順によって示される。指示詞sóは重性で名詞句を閉じる。

    éso eelþó só nagléin.

    読み:エーソ エールソー ソー ナグレーン。

    és-oeelþósóna-gléin.
    いる-<(重いものが)>灰汁<単数><主格>この<重性><〜ない>-清い

    「この灰汁は濁っている。」

    日常会話で、洗い水としての灰汁の状態を述べる文。主語が重性なので、存在・繋辞の動詞は3単重性の-oで受ける。名詞の直後に重性指示詞sóを置く。nagléinはgléin「清い」に否定接頭辞na-を付けた形容詞で、ここでは灰汁が澄んでいないことを「清からぬ」と述べている。

解説

燃え尽きたあとに炉に残る灰。火は昇るが、灰は下に残るので重性。炉の灰は字の稽古に使い(灰に字を書く)、水と混ぜて器や手を洗うのにも使う。霧期の病のときに、病人の世話をした手を灰と水で洗う習いは、ドルヴァルの炉から町に広まった(物語の第20話)。

文法

重性・o語幹。属 eelþós、与 eelþói。複数はふつう使わない。

語源

élþ-「燃える」の完了語根 éelþ-(e が長くなる)+ -ó「〜したもの(重)」。字義は「燃え終えたもの」。

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