fíl-

品詞
動詞(他動詞)
意味
(線を)引く
辞書形
fíla
発音
[ˈfila]
読み
フィーラ
分野
文字・書物・学び

意味

  1. (線を)引く

    筆や指で、線をすっと引く。

    féila lisár plánan.

    読み:フェーラ リサール プラーナン。

    féil-alis-árplán-an.
    引く<〜し終えた>-<(軽いものが)>書く-<〜する人・主格>帳簿-<対格>

    「書記は帳簿に罫を引き終えた。」

    帳簿を目的語にとって「帳簿に罫を引く」。完了語根 féil-。

    sénim gúur filés.

    読み:セーニン グール フィレース。

    sén-imgúurfil-és.
    見る-<私が>払い<対格>線-<属格>

    「私は線の払いが見える。」

    書・書法の場面。filá「線」の末端を払いとして指す。gúurは文字や刻線の末端を表す書法語としても使う。所有は後ろ属格で、filésは線の一単属格。

    ésa filá te fílim plánei

    読み:エーサ フィラー テ フィーリン プラーネイ

    és-afilátefíl-implán-ei
    いる-<(軽いものが)>筋<主格><関係節>引く-<私が>帳簿-<与格>

    「私が帳簿に引く筋がある。」

    見出し語 filá を主格の主語に使う。関係節の要は目的語で、空けておく。plána は軽性a語幹で、与格単数は plánei。

    ésa filá fílen plánei

    読み:エーサ フィラー フィーレン プラーネイ

    és-afiláfíl-enplán-ei
    いる-<(軽いものが)>筋<主格>引く-<〜した・〜された>帳簿-<与格>

    「帳簿には筋が引かれている。」

    見出し語 filá を軽性・単数主格の主語に使う。分詞 fíl-en は主語 filá に一致する。存在文の場所を裸の与格 plánei で表す。plána の与格単数は plánei。

  2. 瀬を引く

    lóur を目的語にとって、都の書体の書き出しで文を乗せる線を引く作法を言う。

    fílim lóur.

    読み:フィーリン ロール。

    fíl-imlóur.
    引く-<私が>瀬<対格>

    「私は瀬を引く。」

    都の書体で文を書き始めるときの作法を言う決まった言い方。lóur は重性なので、対格も主格と同じ形。

解説

筆や指先をすっと横へ走らせて、線を引くこと。帳簿の罫、地面に描く境の線、版木の下書きの線などに使う。都の書体の書き手が文の頭で行う「瀬を引く」作法は、決まった言い方 fílim lóur「私は瀬を引く」で言う。書き手はまず、これから文を乗せる線を右(下手)から左へ引き、左端(上手、流れの源)で巻き上げて、そのまま最初の字へ入る。流れを源までさかのぼってから言葉を流しはじめる、という意味の作法で、手紙や詩の書き出しの礼儀とされる。引いた瀬は lóur fílen「引かれた瀬」と呼び、飾り頭字の尾そのものを指す。

文法

規則動詞。3人称単数・軽性の直説法は fíla。完了語根は féil-(i → ei の母音交替)。分詞 fílen「引かれた」。命令法2単は fíl。

語源

古い機織りの語で「糸をすっと引き出す」を言った語根 *fíl- から。布を織る ténd-「織る・句を編む」と並ぶ機織りの言葉が、筆の動きに移った。

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