vúl-

品詞
動詞(他動詞)
意味
注ぐ
辞書形
vúla
発音
[ˈvula]
読み
バール
分野
生活・道具・衣食住

意味

  1. 注ぐ

    器から別の器へ、水・粥・濁り酒・茶・乳などの流質を流し入れる。

    vúl ílmo, ende.

    読み:ヴール イルモ、エンデ。

    vúlílmo,ende.
    注ぐ<命令法><あなたが>水<対格>どうぞ

    「水を注いで、頼む。」

    縁の市などのくだけた取引言葉では、敬語や格語尾を省き、むき出しの語幹 vúl を使う。 ende は願望形の決まり文句。

  2. 注ぐ(比喩)

    液体を注ぐ動作に例えて、言葉や注意・関心を相手へ向ける。改まった場や詩で用いられる。

    vúla ólmar nourán endríñei.

    読み:ヴーラ オルマル ノウラーン エンドリーニェイ。

    vúl-aólmarnour-ánendríñ-ei.
    注ぐ-<(軽いものが)>年長者<主格>心-<対格>子-<与格>

    「年長者は子どもへ心を注ぐ。」

    液体を器へ注ぐ動作を転じて、注意や関心を相手へ向ける意。抽象名詞 nourá を直接目的語に取る。

解説

器から器へ流質(水・粥・濁り酒・茶・乳)を流し入れる動作の基本の動詞。椀や甕を傾けて液体を別の器へ移す行為そのものを指し、水源から汲む(þáim-/þeultául-)や人に物を与える(méir-)とは別の行為として明確に区別される。毎食の動作として使用頻度が高く、椀に水を注ぐ、茶碗に茶を注ぐ、濁り酒を注ぐ、乳を子どもに注ぐなどに使う。注ぐ量は「一杯」(manó)で表し、椀を一度に傾けた分に相当する。改まった場で目上の人に注ぐときは尊敬の aubúl-(au- + vúl- → aubúl-)を、自分の行為を低めて言うときは謙譲の duvúl-(du- + vúl-)を使う。縁の市のくだけた取引言葉では、格語尾が落ちた vúl fáron, ende.「荷を注げ、頼む」のような形で現れる。

文法

他動詞。目的語は対格(注ぐ液体)、受け手の器は与格または前置詞句。3人称単数は主語の性で -a(軽)/-o(重)を変える(vúla「(軽いものが)注ぐ」/vúlo「(重いものが)注ぐ」)。

語源

新語根。流質が器から別の器へ連続的に流れる動作を表す。流音と鼻音に富む高原語の響きに合わせて、語末を流音 l で終えた。

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