小説
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震える
冷え・恐怖・疲弊などで、体またはその一部が不随意に小刻みに震える。
þrílo gromó só un aurándoi.
読み:スリーロ グロモー ソー ウン アウランドイ。
| þríl-o | gromó | só | un | auránd-oi. |
| 震える-<(重いものが)> | 体<主格> | この<重性> | 内に | 社-<与格> |
「この体は、社の中で震えている。」
儀礼・書面的な描写。主語は gromó só「この体」で、重性名詞句。un は「〜の中」で、与格と組むと場所を表す。aurándo の与格は aurándoi。全身の震えを内発的事象として述べている。
na þrílo gromó némes.
読み:ナ スリーロ グロモー ネーメス。
| na | þríl-o | gromó | ném-es. |
| <〜ない> | 震える-<(重いものが)> | 体<主格> | <私>-<属格> |
「私(の体)は震えていない。」
日常の否定応答。主語は体全体を表す重性の gromó で、動詞は3人称単数・重性の -o をとる。身体部位の領有者は名詞の後ろに属格で置き、1人称単数属格は ném-es と分節される。na は否定・推量・仮定法の前。この語は内発的な震えで、外力で揺れる krúel- とは区別される。
(声・手が)震える
主語が体の特定の部位(手・肩・膝・声など)で、その部位だけが一時的に震える。
na þríla tíula.
読み:ナ スリーラ ティーウラ。
| na | þríl-a | tíula. |
| <〜ない> | 震える-<(軽いものが)> | 声<主格> |
「声は震えない。」
声や息を主語に立てる形。声 tíula は軽性なので、動詞は3人称単数・軽性 -a をとる。直説法の否定は na を動詞の直前に置く。慰め・観察で使う。
lúin þrílo már, mé vandésa fáron.
読み:ルーイン スリーロ マール、メー ヴァンデーサ ファーロン。
| lúin | þríl-o | már, | mé | vand-és-a | fáron. |
| とき | 震える-<(重いものが)> | 手<主格> | <禁止・願いの打ち消し> | 量る-<〜すべし>-<(軽いものが)> | 荷<対格> |
「手が震えるときは、荷を量ってはならない。」
帳場や作法書に見る規則。時節 lúin 節は主節の前に置ける。手のみが一時的に震える(意味2)。主節は主語を言わない当為法なので軽性形 vandésa。
冷え・恐怖・疲弊・怒りなど、自分の意志とは無関係に体が小刻みに震えることを表す。krúel-(動く・揺れる)が外部の力による往復運動を指すのに対し、þríl-は体内の状態(温度・緊張・疲労)が原因で、体の一部が不随意に細かく震える現象を指す。主語は震えている体の部位(már「手」、rúun「肩」、klóno「膝」、tíula「音・声」など)か、人全体(gromó「体」)になる。部位が重性なら動詞は -o、軽性(声・息など)なら -a をとる。改まった場では、自分の震えを直接言うより「息が整わない」などの言い回しを選ぶことがある。
自動詞。3人称単数は主語の性で -a(軽)/-o(重)を分ける。主語は体の部位か人全体。
古高原語 *þríl- から
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