faronér-

品詞
動詞(他動詞)
意味
担ぐ
辞書形
faronéra
発音
[faroˈnera]
読み
ファロネーラ
分野
基本動作

意味

  1. 担ぐ

    荷を背負う、肩や額の帯にかけて担ぐ。

    faronérim fáron fláin.

    読み:ファロネーリン ファーロン フライン。

    faronér-imfáronfláin.
    担ぐ-<私が>荷<対格>軽い

    「私は軽い荷を担ぐ。」

    崖道でよく聞く言い方。荷は重性で主格と対格が同じ形なので、形容詞も重性・対格の形(語尾なし)になる。

    faronér ín fáron, ende.

    読み:ファロネール イーン ファーロン、エンデ。

    faronérínfáron,ende.
    担ぐ<命令法><あなたが>一荷<対格>どうぞ

    「荷を一つ担いでくれ、頼む。」

    崖道や市で、運び人に仕事を頼むときの言葉。ín の後ろの名詞は単数になる。fáron は重性なので、対格も主格と同じ形。むき出しの語幹+ende は取引言葉の型。

    snéima faronár, faronéra fáron.

    読み:スネーマ ファロナール、ファロネーラ ファーロン。

    snéim-afaronár,faronér-afáron.
    身をかがめる-<(軽いものが)>運び人<主格>担ぐ-<(軽いものが)>荷<対格>

    「運び人は身をかがめて荷を担ぐ。」

    体の動きとしての「かがむ」。二つ目の節では主語を言わないが、動詞の語尾から前の節と同じ運び人だとわかる。額に帯をかけて背の荷を支える担ぎ方を描いている。

    faronéran faronárai fáronul du orén.

    読み:ファロネーラン ファロナーライ ファーロヌル ドゥ オレーン。

    faronér-anfaronár-aifáron-ulduorén.
    担ぐ-<彼らが>運び人-<〜たちが>荷-<〜たちを>下手縁<対格>

    「運び人たちが荷を担いで縁へ下っていく。」

    乾風期の崖道のありふれた光景を言う文。faronár は軽性の子音語幹なので、複数主格は -ai。fáron「荷」は重性なので、複数対格は -ul。du+対格で下手(南)への方向を表す。縁の orén は重性なので、主格と対格が同じ形になる。

    faronéra gúrnal té gandér si fáron.

    読み:ファロネーラ グルナル テー ガンデール シ ファーロン。

    faronér-agúrnaltégandérsifáron.
    担ぐ-<(軽いものが)>力の強いもの<主格>あの<軽性>硬木<対格>と荷<対格>

    「あの力持ちは、硬木も荷もいっしょに担ぐ。」

    運び人どうしで、大げさにほめたり冷やかしたりするときの言い方。gúrnal té の té は強勢のある指示詞で、後ろに動詞が来ないので、関係節の te ではない。si で目的語を二つ並べている。

    faronér fáron, ende.

    読み:ファロネール ファーロン、エンデ。

    faronérfáron,ende.
    担ぐ<命令法><あなたが>荷どうぞ

    「荷を担いでくれ、頼む。」

    縁の市の取引言葉。動詞はむき出しの語幹 faronér で言い、そのあとに固まった小辞 ende を添える。語幹は r で終わるので、語末の子音を削る必要はない。市は段に乗らない場なので、命令法と同じ形を使っても無礼にはならない。

    faronéra faronár fáron só.

    読み:ファロネーラ ファロナール ファーロン ソー。

    faronér-afaron-árfáronsó.
    担ぐ-<(軽いものが)>荷-<〜する人・主格>荷<対格>この<重性>

    「運び人がこの荷を担ぐ。」

    faronér- は fáron「荷」に、名詞から動詞を作る -ér- がついた語で、強勢は -ér- にある。主語の faronár「運び人」は人なので軽性で、動詞は -a をとる。fáron は重性なので主格と対格が同じ形で、VSO の位置から目的語だとわかる。指示詞も重性の só で一致している。

    faronéran faronárai aurfáron an orén.

    読み:ファロネーラン ファロナーライ アウルファーロン アン オレーン。

    faronér-anfaronár-aiaurfáronanorén.
    担ぐ-<彼らが>運び人-<〜たちが>上げ荷<対格>上手縁<対格>

    「運び人たちが上げ荷を縁の上へ担ぎ上げる。」

    崖道の日常の描写。aurfáron は重性の子音語幹なので、主格と対格が同じ形になる。an+対格は「上手へ」の移動を表し、崖の下から縁へ荷を運び上げる向きをはっきり示す。

    faronér fáron só sal kórvo!

    読み:ファロネール ファーロン ソー サル コルヴォ!

    faronérfáronsósalkórvo!
    担ぐ<命令法><あなたが>荷<対格>この<重性>〜の外に倉<対格>

    「この荷を倉の外へ担ぎ出せ。」

    運び人に向けた、下向きの命令。sal が対格と組むと「〜の外へ」という移動の向きを表す。kórvo は重性o語幹なので、対格も主格と同じ形になる。faronér- は名詞 fáron「荷」に -ér- がついてできた動詞で、命令法の2人称単数では語幹がそのまま出る。

    faronér fáron só, ende. nés, éso ó gróm.

    読み:ファロネール ファーロン ソー、エンデ。ネース、エーソ オー グローン。

    faronérfáronsó,ende.nés,és-oógróm.
    担ぐ<命令法><あなたが>荷<対格>この<重性>どうぞいや・だめだいる-<(重いものが)><3人称単数・重性>重い

    「「この荷を担いでくれ、頼む。」「いや、そいつは重い。」」

    縁の市で、運び人が荷の担ぎを断るやりとり。nés は市の取引言葉の短い断りの返事で、都の改まった言葉では使わない。断ったあとに理由を添えることが多い。繋辞の文は「éis-+主語+述語」の順で、重性の代名詞 ó を受けて動詞は -o、形容詞 gróm も重性・主格の形になる。

    faronéra faronár faroníño

    読み:ファロネーラ ファロナール ファロニーニョ

    faronér-afaronárfaroníño
    担ぐ-<(軽いものが)>運び人<主格>豆<対格>

    「運び人が豆(小さな荷)を担ぐ。」

    意味2の婉曲表現。運び人 faronár は人なので軽性。faroníño を「荷の重さが手に残した小さな荷」とみなし、farónér- の目的語に取る。

    tromráum, faronérin fáron!

    読み:トロンラウン、ファロネーリン ファーロン!

    tromráum,faronér-infáron!
    急ぐ<命令法><あなたが>担ぐ-<〜して・〜く>荷<対格>

    「荷を担いで、急げ。」

    縁や崖道で聞こえる口語的な促し。命令法 2 人称単数は語幹のみで、tromráum の語末 m はそのまま保たれる。副動詞 faronérin fáron は主語を共有する同時動作を表し、荷は faronér- の目的語。

  2. 運ぶ

    荷を担いで、ある場所から別の場所へ運ぶ(faronéran faronárai fáron du orén「運び人たちが荷を縁へ運ぶ」)。

    faronerélan faronárai sáko es orénos dórel.

    読み:ファロネレーラン ファロナーライ サーコ エス オレーノス ドーレル。

    faroner-él-anfaron-ár-aisákoesorén-osdórel.
    運ぶ-<〜だろう>-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>塩<対格>から縁-<属格>明日

    「明日、運び人たちが縁から塩を運んでくるだろう。」

    これから先のことは推量法 -él- で言う。強勢は -él- に移り、-ér- の ´ は消える。3人称複数の語尾 -an は性を区別しない。塩 sáko は干潟から来る重性の名詞で、上げ荷の代表である。es+属格で、方向を問わない「〜から」を表す。

    dufaronérim aufáron aulisáres an dún.

    読み:ドゥファロネーリン アウファーロン アウリサーレス アン ドゥーン。

    du-faronér-imau-fáronau-lis-ár-esandún.
    <〜させていただく>-運ぶ-<私が><お〜になる・御〜>-荷<対格><お〜になる・御〜>-書く-<〜する人>-<属格>上手丘<対格>

    「「書記の方のお荷物を、丘の上まで運ばせていただきます。」」

    自分の行いを謙譲の接頭辞 du- で低め、荷の持ち主を au- のついた属格 aulisáres で高めている。f- の前の du- は形が変わらない。an+対格は「上手へ」で、湖都の坂道では丘の上へ向かうことを表す。

解説

荷を背負って運ぶことを表す。崖道の運び人は、額にかけた帯で背中の荷を支えて上り下りする。この語は運び人の仕事を言う代表的な語である。上り下りの向きは áur-・dúl- を並べるか、前置詞で示す。崖道の言葉では、今の語末母音の脱落で faronér と言われることが多い。

文法

完了語根は、強勢のある母音を変えた faronéer-。行為者名詞 faronár「運び人」は同じ語根から作られた語である。

語源

fáron「荷」に、名詞から動詞を作る接尾辞 -ér- をつけた語。

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