fúnel

品詞
名詞
意味
綱
発音
[ˈfunel]
読み
フネル
分野
生活・道具・衣食住

意味

  1. 綱

    荷を吊るす太い綱。

    na dulíþin vúuro fúnel gandér du dálor.

    読み:ナ ドゥリーシン ヴーロ フーネル ガンデール ドゥ ダーロル。

    nadul-íþ-invúur-ofúnelgandérdudálor.
    <〜ない>下る-<〜させる>-<〜して・〜く>届く-<(重いものが)>綱<主格>硬木<対格>下手下の国<対格>

    「綱は硬木を下の国まで下ろせない。」

    否定の na は副動詞の前に置き、二つの動詞をまとめて打ち消す。綱の長さが届かない、という可能の否定。

    glüníro fúnel, mé duliþésa gandér.

    読み:グリュニーロ フーネル、メー ドゥリセーサ ガンデール。

    glün-ír-ofúnel,médul-iþ-és-agandér.
    凍る-<もし〜なら>-<(重いものが)>綱<主格><禁止・願いの打ち消し>下る-<〜させる>-<〜すべし>-<(軽いものが)>硬木<対格>

    「綱が凍ったなら、硬木を下ろさぬこと。」

    降ろし場の決まりを書いた碑文の文体。条件の節は接続詞なしに、動詞を仮定法にするだけで作る。綱は重性なので仮定法の語尾は -íro。後半は当為法の禁止で、主語を言わないので一般の人が主語になり、軽性の形をとる。凍りの頃に吊り下ろしが止まるのは、この決まりによる。

    kráilir dáu fúnelou só!

    読み:クライリル ダウ フーネロウ ソー!

    kráil-irdáufúnel-ousó!
    手に持つ-<皆で〜せよ>二綱-<双数>この<重性>

    「「皆でこの二本の綱を持て!」」

    降ろし場で運び人たちに向けて言う、崖道の言葉の下向きの命令。宮廷語なら dáu の後ろは双数(fúnelou)になるが、崖道の言葉では双数が衰えているので、複数の fúnelul で代用している。重い丸太は二本の綱をひと組にして吊るすことが多い。

    kráilo marfúnel fúnel.

    読み:クライロ マルフーネル フーネル。

    kráil-omarfúnelfúnel.
    手に持つ-<(重いものが)>綱臂<主格>綱<対格>

    「綱臂が綱を支えている。」

    崖道のくだけた話し方。降ろし場で作業の前に、綱臂と綱の関係を運び人が確認しながら言う文。VSOの基本語順(動詞–主語–目的語)。marfúnelは重性子音語幹(③型)なので、3人称単数の動詞は-o。fúnelも重性③型なので、対格は主格と同じ形(語尾なし)。

    salkráila faronár fúnel.

    読み:サルクライラ ファロナール フーネル。

    salkráil-afaronárfúnel.
    外に解く-<(軽いものが)>運び人<主格>綱<対格>

    「運び人が綱を解く。」

    荷の作業場での文。主語の faronár は人の名詞なので軽性となり、動詞は3人称単数軽性の -a をとる。目的語の fúnel は重性語幹として、対格が無標。

    tán fúnel, ende.

    読み:ターン フーネル、エンデ。

    tánfúnel,ende.
    張る<命令法>綱<対格>どうぞ

    「綱を張っていただけますか?」

    日常の依頼の文。命令法2人称単数は語幹のむき出しの形を使う。「fúnel」は重性子音語幹名詞で、単数の対格は主格と同形。「ende」は市の取引言葉でも使われる「どうぞ・頼む」の意の小辞。

    frún fúnel só!

    読み:フルーン フーネル ソー!

    frúnfúnelsó
    繕う<命令法><あなたが>綱<対格>この<重性>

    「この綱を繕え!」

    荷を支える綱の修理を命じる、くだけた実務語。命令法は語幹むき出しで、指示詞 só が名詞句を閉じる。

    frunéndes búl fúnelos, ende.

    読み:フルネンデス ブール フーネロス、エンデ。

    frun-énd-esbúlfúnel-os,ende.
    芯直す-<〜しますように>-<あなたが>芯<対格>綱-<属格>どうぞ

    「綱の芯を直してくれませんか、頼む。」

    同じ段の相手に頼む願望法。búl は「根」の語で、ここでは綱の芯・筋を指す用法。fúnelos は綱の属格。

    anórel, plóursa funelár tráumo.

    読み:アノーレル、プロールサ フネラール トラウモ。

    anórel,plóurs-afunel-ártráumo
    昨日見下ろす<〜し終えた>-<(軽いものが)>綱-<〜する人・主格>渡り氷<対格>

    「昨日、綱番は渡り氷を見下ろして確かめた。」

    書物・年代的記述向きの文。anórel を場面の枠として動詞の前に置いている。plóur- は二重母音を含む語根なので、完了相では語根に -s- を添えた plóurs- になる。意味2として、渡り氷の安全確認が済んだ事実を記録する文である。

    lín fúnel, ende.

    読み:リーン フーネル、エンデ。

    línfúnel,ende.
    伸ばす<命令法><あなたが>綱<対格>どうぞ

    「綱を伸ばしてくれ、頼む。」

    日常の実用的な場面。引き寄せて綱を張るのではなく、綱の取り分や全長を長くする意。命令法は語幹のみ。ende は依頼に固まった定型。

    snúmpim fáron fúneloi

    読み:スヌンピン ファーロン フーネロイ

    snúmp-imfáronfúnel-oi
    締める-<私が>荷<対格>綱-<与格>

    「私は綱で荷を締める。」

    日常の荷仕事での発話。道具・材料を示すために裸の与格を用いる。

    tóro brinó fúnelos.

    読み:トーロ ブリノー フーネロス。

    tór-obrinófúnel-os.
    来る-<(重いものが)>ほつれ<主格>綱-<属格>

    「綱のほつれが生じる。」

    作業場や崖道で、綱の端からほつれが出ることを言う日常会話。動詞 tóro は主語 brinó が重性なので 3 単重性 -o になる。

    krínau fúnel si fáron.

    読み:クリーナウ フーネル シ ファーロン。

    krín-aufúnelsifáron.
    固めて動かない-<双数>綱<主格>と荷<主格>

    「綱と荷は、揺れずに張ったままだ。」

    状態を簡潔に記した記録向きの文。単数の名詞二つを si で並べると、動詞は双数になる。krín- の意味2で、綱や荷が風に振られず、同じ位置に保たれている状態を表す。

    kríl fúnel!

    読み:クリール フーネル!

    krílfúnel
    離す<命令法><あなたが>綱<対格>

    「綱を離せ。」

    日常・作業中の命令。命令法はむき出しの語幹で表し、kríl はその 2 人称単数形。対象の fúnel は重性名詞で、目的語も主格と同形になる。

    kríla endríña fúnel.

    読み:クリーラ エンドリーニャ フーネル。

    kríl-aendríñafúnel
    離す-<(軽いものが)>子<主格>綱<対格>

    「子どもは綱を離す。」

    日常的な叙述。主語 endríña は人なので軽性として扱われ、動詞は 3 人称単数軽性の語尾 -a をとる。目的語 fúnel は重性で、主格と同形のまま。

    snǘla faronár fúnel

    読み:スニューラ ファロナール フーネル

    snǘl-afaron-árfúnel
    扱う-<(軽いものが)>荷-<〜する人・主格>綱<対格>

    「運び人は綱を扱う。」

    日常の作業の記述。VSOで主語が先。faronár は軽性単数なので動詞は軽性3単、fúnel は重性で対格標識がない。

    funeltréna faronár fúnel.

    読み:フネルトレーナ ファロナール フーネル。

    funeltrén-afaron-árfúnel.
    綱を手繰る-<(軽いものが)>荷-<〜する人・主格>綱<対格>

    「運び人が綱を手繰る。」

    日常の労働の場での平叙文。主語 faronár は人を表すため軽性で、動詞は軽性3単語尾 -a をとる。対象 fúnel は重性で、対格が主格と同形になる。

    funeltrénan faronárai fúnel gléinin.

    読み:フネルトレーナン ファロナーライ フーネル グレーニン。

    funeltrén-anfaron-ár-aifúnelgléin-in.
    綱を手繰る-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>綱<対格>清い-ADV

    「運び人たちは綱を整えながら手繰る。」

    作法書や手引のような常態文。主語が複数なので動詞は3複語尾 -an。gléinin が整える様子を表し、意味2として読む。

    marwéino fúnel só némei.

    読み:マルウェーノ フーネル ソー ネーメイ。

    marwéin-ofúnelsóném-ei.
    手になじむ-<(重いものが)>綱<主格>この<重性><私>-<与格>

    「この綱は、私には手に馴染んでいる。」

    日常の会話。与格némeiは経験者・使用者を表す。fúnel「綱」は重性。

    vrunþála líura fúnel te bríno.

    読み:ヴルンサーラ リーウラ フーネル テ ブリーノ。

    vrunþál-alíurafúneltebrín-o.
    結ぶ-<(軽いものが)>女<主格>綱<対格><関係節>ほつれる-<(重いものが)>

    「女は、ほつれかけている綱を結び直す。」

    ほどけ止めにする意味。関係節 te bríno は fúnel を修飾し、抜けた主語の位置は空けたままにする。関係節の動詞は修飾される名詞に一致し、fúnel が重性なので brín- に -o が付く。

    éso gúur fúnelos húmel.

    読み:エーソ グール フーネロス フーメル。

    és-ogúurfúnel-oshúmel.
    いる-<(重いものが)>末端<主格>綱-<属格>湿った

    「綱の先は湿っている。」

    動物の尾からの転義。細く突き出た本体の末端を指す用法で、日常語として定着している。所有は後ろ属格。fúnel「綱」の末端を「尾」と呼ぶ。

    éso fúnel só lóun fáir daumárul.

    読み:エーソ フーネル ソー ローン ファイル ダウマールル。

    és-ofúnelsólóunfáirdaumár-ul
    いる-<(重いものが)>綱<主格>この<重性>長い四腕-<〜ら(古い母音交替)>

    「この綱は四腕長い。」

    長さの単位としての用法。存在動詞 éso で主語 fúnel を受け、形容詞 lóun に単位句 fáir daumárul を続ける。数詞 fáir に伴う単位名詞は複数形。

    tiulér, funelár!

    読み:ティウレール、フネラール!

    tiulér,funel-ár!
    声を上げる<命令法><あなたが>,綱-<〜する人>!

    「「綱番よ、合図を出せ」」

    降ろし場で、巻きの合図を出すよう綱番に命じる命令法。呼びかけは呼格を用いず、名詞を文末に読点区けで添える。tiulér- は「自分の声」や「合図」を目的語に取らないのが基本。

    meliréndes fúnel só.

    読み:メリレンデス フーネル ソー。

    melir-énd-esfúnelsó
    染める-<〜しますように>-<あなたが>綱<対格>この<重性>

    「この綱を染めてくれませんか。」

    同輩に対して、命令法の代わりに願望法を用いて頼む文。語幹 melir- に願望法接尾辞 -énd- と二人称語尾 -es が加わり、強勢は接尾辞へ移るため、語根元の強勢は落ちる。目的語の綱は重性名詞の単数対格 fúnel(主格と同形)。指示詞 só は名詞句の末尾に置かれる。

    rímbim lím márul fúnelos.

    読み:リンビン リーン マールル フーネロス。

    rímb-imlímmár-ulfúnel-os.
    数える-<私が>五手(長さの単位)-<〜たちを>綱-<属格>

    「綱の五手分を数える。」

    帳簿・記録での数量の言い方。数詞+単位 márul+対象の属格 fúnelos という定型で、「五手分の綱」を表す。単位としての már は重性の名詞として働く。

    ké éso fúnel só ín ómbo?

    読み:ケー エーソ フーネル ソー イーン オンボ?

    kéés-ofúnelsóínómbo?
    <〜か>いる-<(重いものが)>綱<主格>この<重性>一指<主格>

    「この綱は、一指(の太さ)あるか。」

    市での日常会話。長さ・幅を単位「指」で表す用法。存在・名詞述語文の主語 fúnel が重性単数なので、動詞 és- は重性 3 人称単数 -o をとる。単数の主格 ómbo は、語を切らずに一つの形態素として示す。

    vrunkríl fúnel, ende

    読み:ヴルンクリール フーネル、エンデ

    vrunkrílfúnel,ende
    ほどく<命令法><あなたが>綱<対格>どうぞ

    「綱をほどいてくれ、頼む。」

    命令法二人称単数は語幹のみを使う。綱 fúnel は重性なので対格語尾はつかない。ende は依頼の決まり文句。

    vrunkríla éndra fúnel an nébroi

    読み:ヴルンクリーラ エンドラ フーネル アン ネーブロイ

    vrunkríl-aéndrafúnelannébr-oi
    ほどく-<(軽いものが)>人<主格>綱<対格>上手霧-<与格>

    「人は霧の前に綱をほどく。」

    主語 éndra は軽性単数なので動詞は3人称単数軽性の語尾 -a をとる。前置句 an nébroi は「霧の前に」という時間の句。

    vrunkrílim fúnel fáronos

    読み:ヴルンクリーリン フーネル ファーロノス

    vrunkríl-imfúnelfáron-os
    ほどく-<私が>綱<対格>荷-<属格>

    「私は荷の綱を解く。」

    一人称単数は語尾 -im が主語を表すので代名詞は省略する。名詞句は中心語 fúnel に属格 fáronos を後置する。荷の縄をほどく行為。

    vróelo fúnel só.

    読み:ヴローエロ フーネル ソー。

    vróel-ofúnelsó
    揺れる-<(重いものが)>綱<主格>この<重性>

    「この綱が小刻みに揺れている。」

    戸口や納屋に吊した綱が、固定点の周りでわずかに揺れる日常の場面。vróel- の意味3は、荷が大きく位置をずらす動きではなく、定まった物を中心として小刻みに傾く動きを表す。指示詞 só は重性名詞 fúnel に一致する。

    vróelau fúnel si krélvo.

    読み:ヴローエラウ フーネル シ クレルヴォ。

    vróel-aufúnelsikrélvo
    揺れる-<双数>綱<主格>と鉤<主格>

    「綱と鉤が小刻みに揺れている。」

    作業場や倉で、吊り具二つが同じ風にわずかに揺れている場面。単数名詞が si で二つ並ぶと動詞は双数 -au を受ける。双数の動詞は人称と性を区別しない。vróel- の意味3として、それぞれが定位置の周りを小刻みに揺れる動きを指す。

    vrún fúnel gandéroi, ende.

    読み:ヴルーン フーネル ガンデーロイ、エンデ。

    vrúnfúnelgandér-oi,ende.
    巻く<命令法><あなたが>綱<対格>硬木-<与格>どうぞ

    「硬木に綱を巻きつけてくれ、どうぞ。」

    作業場での依頼文。vrún は命令法2人称。fúnel は重性の直接目的語で無標識。gandér-oi は巻きつける先を示す与格。ende は取引言葉として命令文後に置かれる。

    vrúna faronár fúnel fáronoi.

    読み:ヴルーナ ファロナール フーネル ファーロノイ。

    vrún-afaronárfúnelfáron-oi.
    巻く-<(軽いものが)>運び人<主格>綱<対格>荷-<与格>

    「運び人が荷に綱を巻きつける。」

    通常の叙述。主語 faronár は軽性なので動詞は -a。直接目的語 fúnel は重性のため無標識、巻きつける先 fáronoi は与格語尾 -oi を受ける。

    féla faronár fúnel du orén.

    読み:フェーラ ファロナール フーネル ドゥ オレーン。

    fél-afaronárfúnelduorén
    引く-<(軽いものが)>運び人<主格>綱<対格>下手縁<対格>

    「運び人が綱を縁の方へ引く。」

    崖道の日常。運び人 faronár は人を指すので軽性、動詞は 3 人称単数・軽性 -a。fúnel も orén も重性で、単数対格は主格と同じ。du orén は「下手へ、縁へ」の方向句。fél- は本来の krémb- に代えて、縁・崖道でよく使う。

    bulkrailésa fúnel krénmoi

    読み:ブルクライレーサ フーネル クレンモイ

    bulkrail-és-afúnelkrénm-oi
    留める-<〜すべし>-<(軽いものが)>綱<対格>輪-<与格>

    「輪に綱を留めるものとする。」

    意味2の用法。碑文・法規・手順書に用いる当為法の定型。主語を明示しない一般主語なので、軽性の当為語尾 -a をとる。当為語尾 -és- が強勢を奪い、語根 bulkráil- の強勢は消えて bulkrail- となる。目的語 fúnel は重性の対格同形、目標 krénmoi は輪の与格。

    bulkráila funelár fúnel snúlvoi

    読み:ブルクライラ フネラール フーネル スヌルヴォイ

    bulkráil-afunel-árfúnelsnúlv-oi
    留める-<(軽いものが)>綱-<〜する人・主格>綱<対格>穴-<与格>

    「綱番は綱を穴に留める。」

    基本語順に合わせて動詞を文頭に置く。主語 funelár は人なので軽性で、動詞は3人称単数軽性の -a をとる。目的語 fúnel は重性名詞で、主格と対格が同形である。目標 snúlvoi は裸の与格。

    lúin dúlo funelfáron, krémero krénmo fúneloi

    読み:ルーイン ドゥーロ フネルファーロン、クレーメロ クレンモ フーネロイ

    lúindúl-ofunelfáron,krémer-okrénmofúnel-oi
    とき下る-<(重いものが)>綱荷<主格>,環に掛かる-<(重いものが)>環<主格>綱-<与格>

    「綱荷が下りるとき、輪は綱に掛かっている。」

    手順書的な文。lúin「〜とき」の節は主節の前に置く。主語のkrénmoが重性なので、動詞はkrémero。掛かり先の綱は与格fúneloi。

    ké brínau síndra si fúnel?

    読み:ケー ブリーナウ シンドラ シ フーネル?

    kébrín-ausíndrasifúnel?
    <〜か>ゆるむ-<双数>帯<主格>と綱<主格>

    「帯と綱はゆるんでいるか。」

    日常で、手元の帯や綱のしまりを確かめる場面の単純疑問。動詞 brín- は二つの主格単数名詞を si で並べた主語を受けて双数 brínau になる。双数の動詞は性を区別しない。

    sórel, tóra funelár un funelándo.

    読み:ソーレル、トーラ フネラール ウン フネランド。

    sórel,tór-afunel-árunfunelándo.
    今日来る-<(軽いものが)>綱-<〜する人・主格>中に綱場<対格>

    「今日、綱番が綱場へ来る。」

    到着連絡。funel-ár は「綱-AG」。主語が軽性なので tóra。見出し語 funelando は un funelando として現れる。

    krúno snóimo fúnelos fáron.

    読み:クルーノ スノイモ フーネロス ファーロン。

    krún-osnóimofúnel-osfáron
    支える-<(重いものが)>荷受け<主格>綱-<属格>荷<対格>

    「綱の荷受けが荷を支える。」

    《荷受け》は荷や綱が乗る受け部を指す用法。《綱》の単数属格を後置し、受け部が誰・何のものであるかを示す。主語は重性で、動詞語尾は HV。

    éso fáron snóimoi fúnelos.

    読み:エーソ ファーロン スノイモイ フーネロス。

    és-ofáronsnóim-oifúnel-os
    いる-<(重いものが)>荷<主格>荷受け-<与格>綱-<属格>

    「綱の荷受けに荷が乗っている。」

    存在文。《荷》が主語で、与格《荷受け》が所在を示す。o語幹の与格は語尾 -oi で表す。《荷受け》に《綱》の属格が後置し、綱が乗る受け部であることを明示する。

    ván þárno fúnelos, ende!

    読み:ヴァーン サルノ フーネロス、エンデ!

    vánþárnofúnel-os,ende!
    量る<命令法><あなたが>端<対格>綱-<属格>どうぞ

    「綱の端を量ってくれ、頼む。」

    日常の作業・市の場面での命令文。þárno は重性o語幹であり、単数の主格・対格は無標識の þárno と同型である。命令法では vánd- の語末子音連結が単純化して ván となる。所有主 fúnelos は重性属格で、物の所有を示す。

    vándim þárnou fúnelos.

    読み:ヴァンディン サルノウ フーネロス。

    vánd-imþárn-oufúnel-os.
    量る-<私が>端-<双数・対格>綱-<属格>

    「私は綱の両端を量っている。」

    þárn-ou は語幹 þárn- に重性o語幹の双数主格・対格 -ou が接した形で、グロスも 端-DU.ACC と二形態素に対応させる。fúnelos は属格。

  2. 綱(長さの単位)

    長さの単位。十腕(約17メートル)。綱場の綱の一継ぎの長さから。

    anórel, ráumim dáu fúneloun.

    読み:アノーレル、ラウミン ダウ フーネロウン。

    anórel,ráum-imdáufúnel-oun.
    昨日歩く-<私が>二綱-<双数・与格>

    「昨日、二綱歩いた。」

    旅の記録のような淡々とした一叙述。場面としての時間語 anórel を文頭に置く。主語の人称は動詞語尾のみで示す。歩く経路・距離を示す単位名詞は自動詞 ráum- に対して双数与格 fúnel-oun をとる。dáu に対応して単位名詞は双数。

解説

太い綱。降ろし場で硬木を崖の下へ吊り下ろすのに使う綱がその代表で、ふつう二本ひと組で掛けるため双数 fúnelou で言うことが多い。凍りの頃には綱が凍って危ないので吊り下ろしが止まる。

文法

重性・子音語幹。属 fúnelos、双 fúnelou、複 fúnelul。

語源

古高原語 *fúnel から

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