gél-

品詞
動詞(自動詞)
意味
行く
辞書形
géla
発音
[ˈgela]
読み
ゲーラ
分野
基本動作

意味

  1. 行く

    ある場所へ向かって移動する。行き先は前置詞+対格で示す(gél- or véinor「日の出側の湖へ行く」)。

    gélau némor dáun du orén.

    読み:ゲーラウ ネーモル ダウン ドゥ オレーン。

    gél-aunémordáunduorén.
    行く-<双数><我々>二人下手縁<対格>

    「我ら二人は縁へ行く。」

    双数の動詞は人称を区別しないので、主語の dáun は省けない。人称を言うときは複数の代名詞を前に添える(némor dáun「我ら二人」)。

    gélim un kórvo.

    読み:ゲーリン ウン コルヴォ。

    gél-imunkórvo.
    行く-<私が>内に倉<対格>

    「私は倉の中へ行く。」

    un+対格で「〜の中へ」。

    ké gélau társ dáun du orén? gélau.

    読み:ケー ゲーラウ タルス ダウン ドゥ オレーン?ゲーラウ。

    kégél-autársdáunduorén?gél-au.
    <〜か>行く-<双数><あなたがた>二人下手縁<対格>行く-<双数>

    「「お前たち二人は縁へ行くのか」「行く」」

    答えの形では、問いに出た語(ここでは主語の társ dáun と行き先)を省ける。双数の動詞は人称で形が変わらないので、答えも gélau のまま。

    na gélim dóulin du orén.

    読み:ナ ゲーリン ドーリン ドゥ オレーン。

    nagél-imdóulinduorén.
    <〜ない>行く-<私が>もう下手縁<対格>

    「私はもう縁へは行かない。」

    否定+dóulin で「もう〜しない」。

    gélim du nébro.

    読み:ゲーリン ドゥ ネーブロ。

    gél-imdunébro.
    行く-<私が>下手霧<対格>

    「私は下手の霧の中へ行く。」

    動きの動詞と組んだ前置詞句は、時の名詞でも方角の読みになる。

    gélimor du orén.

    読み:ゲーリモル ドゥ オレーン。

    gél-imorduorén.
    行く-<我々が>下手縁<対格>

    「我ら(二人)は縁へ行く。」

    崖道の言葉。双数を人称つきの複数で受けるので、動詞から人称がわかり、dáun を省ける。

    gélimor ném si sélvan si silára du orén.

    読み:ゲーリモル ネーン シ セルヴァン シ シラーラ ドゥ オレーン。

    gél-imornémsisélvansisiláraduorén.
    行く-<我々が><私>とセルヴァン<主格>とシラーラ<主格>下手縁<対格>

    「私とセルヴァンとシラーラは縁へ行く。」

    三つ以上を並べた主語の人称は、1人称>2人称>3人称の順に優先する。「私」が入るので1人称複数。

    gélers tás si sélvan si silára du orén.

    読み:ゲーレルス タース シ セルヴァン シ シラーラ ドゥ オレーン。

    gél-erstássisélvansisiláraduorén.
    行く-<あなたがたが><あなた>とセルヴァン<主格>とシラーラ<主格>下手縁<対格>

    「お前とセルヴァンとシラーラは縁へ行く。」

    「お前」が入るので2人称複数。

    gélimor an dún sórel.

    読み:ゲーリモル アン ドゥーン ソーレル。

    gél-imorandúnsórel.
    行く-<我々が>上手へ・上手で丘<対格>今日

    「今日、我々は丘へ上がる。」

    an+対格で、上手(北・高み)への移動を表す。gél-「行く」自体は上下を言わないので、方向は前置詞で決まる。dún は重性なので、対格は主格と同じ形。an は強勢をもたず、次の語に寄りかかって発音される。

    du pó géles?

    読み:ドゥ ポー ゲーレス?

    dupógél-es?
    下手へ・下手で何<対格>行く-<あなたが>

    「下手のどこへ行くのか。」

    行き先を尋ねる、くだけた問い。高原語には方向を決めない「どこへ」がないので、du pó・an pó のように、まず高さを決めて尋ね、前置詞句ごと文頭に出す。2人称を使うので、下向きか同輩どうしの話し方になる。

    na gélimor an dún es fáronos.

    読み:ナ ゲーリモル アン ドゥーン エス ファーロノス。

    nagél-imorandúnesfáron-os.
    <〜ない>行く-<我々が>上手へ・上手で丘<対格>〜のゆえに荷-<属格>

    「荷があるので、我々は丘へは上がらない。」

    es+属格で理由を表す。高原語では理由を「出どころ」と考えるので、es+属格は「〜から」とも「〜のゆえに」とも読め、どちらの意味かは文脈で決まる。否定の小辞 na は動詞の直前に置く。

    gélan faronárai du orén dáu fréimau sórel.

    読み:ゲーラン ファロナーライ ドゥ オレーン ダウ フレーマウ ソーレル。

    gél-anfaronár-aiduoréndáufréim-ausórel.
    行く-<彼らが>運び人-<〜たちが>下手縁<対格>二度回-<双数>今日

    「運び人たちは今日、縁へ二度下りる。」

    崖道の仕事ぶりを述べる日常の文。回数は、数詞と fréim の対格で、動詞を修飾する副詞のように言う(道のりの対格と同じ使い方)。dáu の後ろなので双数の fréimau になる。fréim は軽性の子音語幹として変化する。

    brúuma réina sórel, mé gél du orén!

    読み:ブルーマ レーナ ソーレル、メー ゲール ドゥ オレーン!

    brúum-aréinasórel,mégélduorén!
    落ちる-<(軽いものが)>雨<主格>今日<禁止・願いの打ち消し>行く<命令法><あなたが>下手縁<対格>

    「今日は雨だ。縁へは行くな。」

    雨で崖道が滑るときに、目下の者や家の者に言う注意。雨は上から来るものなので軽性で、動詞は -a をとる。禁止は mé+命令法で、命令法の2人称単数はむき出しの語幹 gél になる。

    lúin tóro duléumo, mé gélir du orén.

    読み:ルーイン トーロ ドゥレウモ、メー ゲーリル ドゥ オレーン。

    lúintór-oduléumo,mégél-irduorén.
    とき来る-<(重いものが)>下の風<主格><禁止・願いの打ち消し>行く-<皆で〜せよ>下手縁<対格>

    「下の風が吹いてきたら、皆、縁のほうへ行ってはならん。」

    年長者が子どもたちに言い聞かせるような禁止の文。「〜とき」の節は lúin で始め、主節の前に置く。主節は「mé+命令法・2人称複数(-ir)」で、目下の者への下向きの話し方になる。du+対格で「下手へ」。下の風が来る方向へ行けば、湿った重い空気に引かれると考えられている。

    lúin áura órel, gélimor du orén.

    読み:ルーイン アウラ オーレル、ゲーリモル ドゥ オレーン。

    lúináur-aórel,gél-imorduorén.
    とき昇る-<(軽いものが)>日<主格>行く-<我々が>下手縁<対格>

    「日が昇ったら、縁へ下りていこう。」

    旅立ちの段取りを言う日常の文。lúin「〜とき」の節は主節の前に置く。órel は天体なので軽性で、動詞は -a で一致する。行き先が南の縁なので du+対格で言い、重性の orén は主格と同じ形になる。

    mé gélir du véinor, ésa gúrnal téndoi.

    読み:メー ゲーリル ドゥ ヴェーノル、エーサ グルナル テンドイ。

    mégél-irduvéinor,és-agúrnalténd-oi.
    <禁止・願いの打ち消し>行く-<皆で〜せよ>下手湖<対格>いる-<(軽いものが)>熊<主格>あそこ-<与格>

    「「湖へ下りていくな。あそこには熊がいる。」」

    森の村の年長者が若者たちに言う注意。禁止は「mé+命令法」で言い、相手が複数なので命令法の -ir を使う。後ろの節は存在文で、主語の gúrnal が軽性・単数なので ésa になる。

    du pó géles? gélim du orén.

    読み:ドゥ ポー ゲーレス?ゲーリン ドゥ オレーン。

    dupógél-es?gél-imduorén.
    下手何<対格>行く-<あなたが>行く-<私が>下手縁<対格>

    「「下手のどこへ行く?」「縁へ行く。」」

    二人の発話。高原語には方向を決めない「どこへ」がないので、du pó「下手のどこへ」と前置詞句ごと文頭に出して尋ねる。行き先は前置詞+対格で表す。2人称を使っているので、同輩か目下の相手への問い。

    gélan kelárai or véinor dórel.

    読み:ゲーラン ケラーライ オル ヴェーノル ドーレル。

    gél-ankel-ár-aiorvéinordórel.
    行く-<彼らが>伐る-<〜する人>-<〜たちが>日の出側湖<対格>明日

    「明日、樵たちは日の出側の湖へ行く。」

    時制の語形はないので、未来のことでも直説法で言い切れる。確かでなければ推量法 geléla などを使う。東西の移動は or(日の出側)・vel(日の入り側)+対格で表す。véinor は重性で、対格でも形が変わらない。

    na géla þelíña es hóumos.

    読み:ナ ゲーラ セリーニャ エス ホーモス。

    nagél-aþelíñaeshóum-os.
    <〜ない>行く-<(軽いものが)>幼名<主格>から炉-<属格>

    「幼名は炉の外へは出ない(家の外では使わない)。」

    礼法を述べる言い方。幼名は家の中だけで使う名なので、家の外の者がそれを口にするのは無作法とされる。炉は家そのものを表す。目上の者が目下の者を幼名で呼ぶと、親しみにも見下しにもなる。

    glóumim, na ráinim du pó gélim.

    読み:グローミン、ナ ライニン ドゥ ポー ゲーリン。

    glóum-im,naráin-imdupógél-im.
    惑う-<私が><〜ない>知る-<私が>下手何<対格>行く-<私が>

    「迷ってしまった、下手のどこへ行けばいいのか分からない。」

    道に迷ったときの言い方。「どこへ」は方向を決めて du pó のように言うしかない。

    þílim, gélim du orén dórel.

    読み:シーリン、ゲーリン ドゥ オレーン ドーレル。

    þíl-im,gél-imduoréndórel.
    了解する-<私が>行く-<私が>下手縁<対格>明日

    「了解した、明日縁へ下りていく。」

    同じ段どうしの頼みに応じる言い方。時制がないので、明日のことも直説法 gélim で言える。gél- は方向をもたない「行く」だが、du で「下手へ」の向きを示す。

    lúin grúuno duléumo, mé gélir du orén.

    読み:ルーイン グルーノ ドゥレウモ、メー ゲーリル ドゥ オレーン。

    lúingrúun-oduléumo,mégél-irduorén.
    ときうなる-<(重いものが)>下の風<主格><禁止・願いの打ち消し>行く-<皆で〜せよ>下手縁<対格>

    「下の風がうなるときは、皆、縁のほうへ行くな。」

    崖の上の番人や運び人の間での戒め。duléumo「下の風」は重性o語幹なので、動詞は重性の -o をとる。軽性の léuma「風」なら grúuna になる。「〜とき」の節は lúin で始め、主節の前に置く。禁止は「mé+命令法・複数」。

    gélim du kéndor.

    読み:ゲーリン ドゥ ケンドル。

    gél-imdukéndor.
    行く-<私が>下手市<対格>

    「(坂を下って)市へ行く。」

    湖都では市場が丘の下の湖のほとりにあるので、市へ行くときは du「下手へ」で言う。高原語には方向を決めない「〜へ」がない。kéndor は重性の子音語幹なので、対格は主格と同じ形になる。

    lúin gélim an kreinándo, áura mélna némes an aursárais.

    読み:ルーイン ゲーリン アン クレイナンド、アウラ メルナ ネーメス アン アウルサーライス。

    lúingél-imankreinándo,áur-amélnaném-esanaursár-ais.
    とき行く-<私が>上手納骨所<対格>昇る-<(軽いものが)>詩<主格><私>-<属格>上手祖先-<〜たちを>

    「納骨所へ上るときには、私の詩が祖先の方々のもとへ昇っていく。」

    成人の儀や祖先祀りで聖地に登る人の言葉。移動の動詞 gél- には方向の前置詞をかならず添えるので、an「上手へ」で上りの道だとわかる。詩は息なので軽く、祖先への捧げものとして上へ昇る。祖先は複数対格 -ais で表す。

    or pó géles?

    読み:オル ポー ゲーレス?

    orpógél-es?
    東へ何<対格>行く-<あなたが>

    「東のどこへ行くのだ。」

    下向きのくだけた問い。高原語には方向を決めない「どこへ」がないので、or pó「日の出側の何へ」と前置詞句ごと文頭に出して尋ねる。or は対格と組むと「東へ」、与格と組むと「東で」、属格と組むと「東から」の意味になる。

    gélan faronárai or kórvo.

    読み:ゲーラン ファロナーライ オル コルヴォ。

    gél-anfaronár-aiorkórvo.
    行く-<彼らが>運び人-<〜たちが>東へ倉<対格>

    「運び人たちは倉の東の方へ向かっていく。」

    東への移動を言う文。or+対格で、目印の東側へ向かう動きを表す。kórvo は重性o語幹なので、対格も主格と同じ形になる。この場所で止まっていることを言うなら、与格の or kórvoi にする。

    gélim du orén sórelei.

    読み:ゲーリン ドゥ オレーン ソーレレイ。

    gél-imduorénsórel-ei.
    行く-<私が>下手縁<対格>今日-<与格>

    「今日、私は縁へ下りていく。」

    日常の会話。「今日」のようにその事柄が起こる日は、場所と同じく与格(-ei)で言う。時を表す語句は動詞の前に出さず、文の後ろに置く。du+対格で「下手へ」。縁は南(下手)にあるので、行き先は du で言う。

    grómim sórel. na gélim du orén.

    読み:グローミン ソーレル。ナ ゲーリン ドゥ オレーン。

    grómimsórel.nagél-imduorén.
    体が重い今日<〜ない>行く-<私が>下手縁<対格>

    「今日は体が重い。縁へは下りないよ。」

    疲れやだるさを言う、文字どおりの言い方。時を表す sórel は文の後ろに置く。du+対格で「下手へ」となり、gél-「行く」に方向を決めた前置詞を添えている。

    ké géles an kloimándo sórel? gélim.

    読み:ケー ゲーレス アン クロイマンド ソーレル?ゲーリン。

    kégél-esankloimándosórel?gél-im.
    <〜か>行く-<あなたが>上手学び舎<対格>今日行く-<私が>

    「「今日は学び舎へ行くの?」「行くよ。」」

    家族のあいだの日常のやりとり。はい・いいえの問いは文頭の ké で作り、答えは「はい」の語を使わず、動詞を自分の人称に変えて繰り返す。行き先はかならず方向の前置詞をつけて言う(an+対格「上手の〜へ」)。kloimándo は重性o語幹で、主格と対格が同じ形。

    mé gelésa naþrenár an kéumo.

    読み:メー ゲレーサ ナスレナール アン ケウモ。

    mégel-és-anaþrenárankéumo.
    <禁止・願いの打ち消し>行く-<〜すべし>-<(軽いものが)>段の外の者<主格>上手境の石<対格>

    「段の外の者は、境の石より上手へ行かぬこと。」

    社の境などに据えた石の決まりを、当為法で記した文。当為法の -és- は強勢をもつので、語根の強勢が移って gelésa になる。an+対格で「上手へ」を表す。重性の kéumo は、対格も主格と同じ形。

    lúin vréna faronár, géla endríña.

    読み:ルーイン ヴレーナ ファロナール、ゲーラ エンドリーニャ。

    lúinvrén-afaronár,gél-aendríña
    ときうなずく-<(軽いものが)>運び人<主格>行く-<(軽いものが)>子ども<主格>

    「運び人がうなずくと、子どもは行く。」

    lúin で時節を作る。無言のうなずきが、子どもに出かける合図になっている。

    géla vándar es snáuros só du orén.

    読み:ゲーラ ヴァンダル エス スナウロス ソー ドゥ オレーン。

    gél-avándaressnáur-ossóduorén.
    行く-<(軽いものが)>商人<主格>から町-<属格>この<重性>下手縁<対格>

    「商人はこの町を下って縁へ行く。」

    移動の動詞 gél- に、起点の es+属格、下向きの方向の du+対格を続ける。商人は人なので動詞の一致は軽性 -a。snáur の属格は重性 -os。du orén は「下手へ、縁へ」の定型句。

    gélim un préndo.

    読み:ゲーリン ウン プレンド。

    gél-imunpréndo.
    行く-<私が>内に路地<対格>

    「私は路地の中へ行く。」

    日常の道案内の場面。un+対格で「〜の中へ」という進入方向を示す。préndo は重性o語幹名詞で、単数対格は単数主格と同形になる。

    géla vróunda du orén.

    読み:ゲーラ ヴローンダ ドゥ オレーン。

    gél-avróundaduorén.
    行く-<(軽いものが)>人ごみ<主格>下手縁<対格>

    「人ごみが縁の方へ向かう。」

    人ごみそのものを移動する集合として述べる日常文。du+対格は方向「下手へ・縁へ」を示す。動詞は軽性の3人称単数語尾 -a をとる。

    ké gélimor un þóuno?

    読み:ケー ゲーリモル ウン ソーノ?

    kégél-imorunþóuno?
    <〜か>行く-<我々が>内に夜用の用足し<対格>

    「私たちは夜用の用足し場へ行くか。」

    日常の問い。þóuno は場所を指す意味。un と対格は「〜の中へ」を表す。þóuno は重性o語幹で、対格は主格と同じ形。ké は文頭に置く。

    na gélim du gólvo, salóur gélim du drúnor.

    読み:ナ ゲーリン ドゥ ゴルヴォ、サロール ゲーリン ドゥ ドルーノル。

    nagél-imdugólvosalóurgél-imdudrúnor
    <〜ない>行く-<私が>下手旧道<対格>しかし行く-<私が>下手崖道<対格>

    「旧道へは行かない、それではなく崖道へ行く。」

    場面:道案内・日常会話。salóurは後続の文の頭に立つ逆接。同一主語は動詞の人称語尾が示すので二度目に主語代名詞を添えない。duと組む重性名詞は主格と対格が同形だが、前置詞句として旧道.ACC・崖道.ACCに読む。

    lúin tóra oráur, gélan faronárai du orén.

    読み:ルーイン トーラ オラウル、ゲーラン ファロナーライ ドゥ オレーン。

    lúintór-aoráur,gél-anfaron-ár-aiduorén.
    とき来る-<(軽いものが)>夜明け<主格>行く-<彼らが>荷-<〜する人>-<〜たちが>下手縁<対格>

    「夜明けが来ると、運び人たちは縁へ下る。」

    運搬作業の場面。lúin 節は主節の前に置く。gélan は gél-「行く」+3複数 -an。faronárai は faron「荷」+ -ár「〜する人」+軽性複数主格 -ai。

    géla sílan du orén

    読み:ゲーラ シーラン ドゥ オレーン

    gél-asílanduorén
    行く-<(軽いものが)>シラン<主格>下手縁<対格>

    「シランは縁へ行く。」

    道順や予定を語る日常の発話。主語の固有名詞 sílan は主格で形を変えない。動詞 géla は軽性の3人称単数語尾。du orén は方向の前置詞 du と対格による「縁へ」。

    ké sórel, géles du meulvéinor?

    読み:ケー ソーレル、ゲーレス ドゥ メウルヴェーノル?

    késórel,gél-esdumeulvéinor?
    <〜か>今日行く-<あなたが>下手メウルヴェイノル<対格>

    「今日、メウルヴェイノルへ行くのか。」

    日常会話向けの疑問文。時節語 sórel を場面の枠に置いている。du と組む meulvéinor は目的地を表し、重性名詞の対格は無標の単独形になる。

    lúin áurau sílarau, gélau némor dáun du krambóra.

    読み:ルーイン アウラウ シーララウ、ゲーラウ ネーモル ダウン ドゥ クランボーラ。

    lúináur-ausílar-au,gél-aunémordáundukrambóra.
    とき昇る-<双数>月-<双数>行く-<双数><我々>二人下手クランボーラ<対格>

    「二つの月が昇ると、我ら二人はクランボーラへ下っていく。」

    道筋や季節を記す書物的な文。lúin 節は読点で主節と区切る。双数の動詞 áurau・gélau は人称を表さないが、主節の némor が加わって話し手を含む二人であることがわかる。du + 対格で下手・南方向への動きを示す。krambóra は固有名詞として、対格でも語尾が立たない。

    na gélim du fleuróra.

    読み:ナ ゲーリン ドゥ フレウローラ。

    nagél-imdufleuróra.
    <〜ない>行く-<私が>下手フレウローラ<対格>

    「私はフレウローラへ下りない。」

    崩れた古い岩棚を指して、行き先を断るくだけた日常語。古地名 fleuróra は重性の固有名詞として扱い、du「下手へ」と組む対格は主格と同形。否定の na は直説法の動詞の前に置く。

    géla fleuréla du orén.

    読み:ゲーラ フレウレーラ ドゥ オレーン。

    gél-afleuréladuorén
    行く-<(軽いものが)>フレウレラ<主格>下手縁<対格>

    「フレウレラは縁へ行く。」

    日常の会話で使われる文。基本語順はVSO。fleurélaは軽性の人名なので、動詞は3人称単数・軽性の -a で受ける。du+対格で「下手へ」、orén は「縁」。

    gélim un dravénan némes

    読み:ゲーリン ウン ドラヴェーナン ネーメス

    gél-imundravén-anném-es
    行く-<私が>内に氏族の谷-<対格><私>-<属格>

    「私はわが森の中へ行く。」

    森の氏族の用法で、dravéna は単に木々の土地ではなく、氏族が代々住んできた谷筋そのものを指す。dravénan némes は「私の森」であり、そのまま「私の氏族の地・わが谷」を意味する。前置詞 un と対格は「〜の中へ」を表す。

    esós gélim du orén sórel.

    読み:エソース ゲーリン ドゥ オレーン ソーレル。

    esósgél-imduorénsórel
    そういうわけで行く-<私が>下手縁<対格>今日

    「そういうわけで、今日縁へ行く。」

    『なぜ縁へ行くのか』(es pós géles du orén?)と問われたとき、答えの文頭に置いて、行くという帰結を述べる例。下向き・並びの会話で使う。答語では問いに出た補語を省略できるが、ここでは行き先を残している。

    géla berunvríma sé du orén.

    読み:ゲーラ ベルンヴリーマ セー ドゥ オレーン。

    gél-aberunvrímaséduorén.
    行く-<(軽いものが)>道連れ<主格>この<軽性>下手縁<対格>

    「この道連れは縁へ行く。」

    道行き・縁往来での日常的な言い方。名詞句は名詞+指示詞の順。berunvríma は行程を共有する人を含む語として軽性扱いとなり、動詞は軽性の3人称単数語尾 -a をとる。

    géla berunvríma du orén.

    読み:ゲーラ ベルンヴリーマ ドゥ オレーン。

    gél-aberunvrímaduorén.
    行く-<(軽いものが)>旅の伴<主格>下手縁<対格>

    「旅の伴は縁へ行く。」

    普通文。軽性単数の名詞を主語に取る。

    gél-o ílmo un filduló

    読み:ゲーロ イルモ ウン フィルドゥロー

    gél-oílmounfilduló
    行く-<(重いものが)>水<主格>内に刻み通路<対格>

    「水は刻み通路へ流れる。」

    日常の作業場面。un+対格は「〜の中へ」を示す。重性o語幹の対格は主格と同形なので、形態上は無変化だが、前置詞と語順によって対格になる。

    áumel, gélim du orén.

    読み:アウメル、ゲーリン ドゥ オレーン。

    áumel,gél-imduorén.
    朝行く-<私が>下手縁<対格>

    「朝、私は縁へ行く。」

    場面枠に置かれた独立の時間名詞。動詞は未完了の直説法で、主語の代名詞は省略。du は「下手へ」を表し、orén は重性単数で対格が主格と同型。

  2. 去る

    行き先を言わずに完了形で使い、「いなくなった・立ち去った」の意味を表す(válsa「行ってしまった」)。

    ké ésa orenvandár séndoi? na ésa, válsa.

    読み:ケー エーサ オレンヴァンダール センドイ?ナ エーサ、ヴァルサ。

    kéés-aorenvandársénd-oi?naés-a,váls-a.
    <〜か>いる-<(軽いものが)>縁商人<主格>ここ-<与格><〜ない>いる-<(軽いものが)>行く<〜し終えた>-<(軽いものが)>

    「「縁商人はここにいるか?」「いない。もう行ってしまった。」」

    gél- を、行き先を言わずに使うと「立ち去る・いなくなる」の意味になる。時制の形がないので、géla だけで「行ってしまった」と訳せる。答えは問いの動詞を繰り返して na ésa とする。

    gélo nébro; sénimor dáu sílarau.

    読み:ゲーロ ネーブロ、セーニモル ダウ シーララウ。

    gél-onébro;sén-imordáusílar-au.
    去る-<(重いものが)>霧<主格>見る-<我々が>二月-<双数>

    「霧が去った。二つの月が見える。」

    霧期の途中で霧が晴れたときの、安堵の言葉。nébro「霧」は重性なので、動詞は重性の -o をとる。月は星ではないので、数詞 dáu をつけて双数で言ってよい。

解説

話し手のいる所から離れて、どこかへ向かうことを表す、もっとも一般的な移動の動詞。高原語では移動の向きを言い分けるので、ふつうは an・du・or・vel のような方向の前置詞と一緒に使う。北や南へ向かうとき、つまり高さが変わる移動では áur-「昇る」・dúl-「下る」を使うことが多い。そのため gél- は、東西方向(日の出側・日の入り側)や同じ高さでの移動、または行き先だけを言いたいときに使われる。方向を言わずに gél- だけを使うのは、くだけた話し方か、子どもの言葉に限られる。un+対格「〜の中へ」も方向を言う句として認められ、gélim un kórvo「倉の中へ行く」はそれだけで落ち着いた文になる。

文法

完了語根は補充形の váls-(válsa「行ってしまった」)。尊敬は補充形の fléir-「お出ましになる」、謙譲は drén-「参る」を使う。命令法2単は gél!

語源

古高原語から受け継いだ語。完了の váls- は別の語根に由来し、もとは「去った」の意味だったと考えられている。

語幹の異形

説明に出てくる語

この語に触れている語

高原語辞典

高原語辞典

左の一覧から語を選ぶか、上の検索欄に日本語またはローマ字を入れてください。

高原語入門

左の目次から課を選んでください。

高原語の文法書

左の一覧から選んでください。

資料集

高原語で書かれた読み物です。左の一覧から選んでください。

小説

左の目次から話を選んでください。

語彙の候補

小説・世界設定・翻訳から見つけた「辞書にない語」の候補です(uv run conlang dict-grow 名前 で作られます)。登録する語を選んでください。同義語として複数選べます。

作ってほしい語を依頼する